コーピング
ストレス
日常生活の刺激が原因の反応をストレスといいます。私たちは日常生活の中で、外部から様々な刺激を受けます。
たとえば、対人関係や仕事上のノルマなどによる心理的な刺激、また騒音や外傷などのような物理的な刺激もあります。このような外的刺激によって、イライラや不安、抑うつといった気分になったり、身体の内部に影響を及ぼしたりします。
これらの反応をストレスと呼びます。ストレスがたまると、心身症やうつ状態になったりします。
コーピングとは
ストレスがたまると心身症やノイローゼ、うつ状態を引き起こしてしまいます。そういった状態にならないための対処行動のことをコーピング(coping)といいます。コーピングは、心理的なストレスに直面した際、それに対して行われる、すべての個人の努力(対処行動の結果にかかわらず)を指します。
コーピングの分類
専門家は、コーピングを次のように分類しています。
(1)情動焦点型コーピング
ストレスによる情動的な苦痛を低減させることを目的として、情動の回避、静観、気晴らしなどを行う
(2)情動焦点型コーピング
ストレスの原因自体を変化させることを目的として問題の所在の明確化、情報収集、解決策の考案やそれを実行するなどの問題点焦点型コーピングの2点です。
コーピングの方法
コーピングは、カウンセリング場面で同時にあるいは継続して行われ、相互に促進・抑制し合って効果を見ます。
具体的な方法は次の通りです。
リラクセーション(弛緩療法)
「病は気から」という言葉にあるように、リラクセーション(弛緩療法)は、心と身体は相互に関連し合った同一体であるという原理に基づいています。身体を弛緩させることにより、心理的にも緊張を緩めようとさせる方法です。
自律訓練法
自律訓練法は、一種の自己催眠法です。定式化された方法で疲労、緊張を解除し、自らを安静状態に導く訓練をします。自宅で簡単に行うことができます。
バイオ・フィードバック
バイオ・フィードバックは、血圧、心拍、脳波などの生理状態をランプやブザーなどで本人にフィードバックし、自分の身体的、心理的状態を把握させることによって、心を統制しようとする方法です。