メンタルヘルスとは
心の健康
メンタルヘルスとは、心の健康のことです。「自信と意欲をもち、幸福感と生きがいを感じ、現実と理想との調和がとれている」と定義されています。
「体が元気」だけでは不十分
健康には精神面の状態がとても大事です。WHO(世界保健機構)は健康について「単に疾病が存在しないだけではなく、心・身体・社会性の3つの面から見て、それらがより良い状態にあること」としており、体が元気なだけでは十分ではありません。
メンタルヘルス・ケア
現代社会には様々なストレス要因が存在しており、心の健康を整える「メンタルヘルス・ケア」がますます重要になっています。
仕事のストレス要因
とくに、仕事からくるストレスが増えているとされます。具体的なストレス要因としては、以下のようなものが挙げられています。
- 急速な技術革新による仕事の変化
- 景気低迷による業績の悪化
- 能率重視、成果主義の導入による負担の増
職場のメンタルヘルス対策
メンタルヘルスが不十分な状態にあると、次に示すような様々な障害が起きます。
- 不安、抑うつ、イライラ、悲哀など情緒的な障害
- 計算ミス、ぼんやり、無意味思考、ものごとを素直に受けとめない、優柔不断など認知・思考の障害
- 能率低下、無断欠勤、孤立、攻撃行動、不活発などの行動障害
- 循環器、消化器、呼吸器など身体面の障害
- 不安障害、睡眠障害、適応障害、気分障害、摂食障害などの病に近い障害
企業側の対策
雇う側の企業は、作業環境を快適な状態に保ち、作業方法を改善などして、従業員の疲労を回復させる必要があります。その一環として、カウンセリングを導入する会社が増えています。
カウンセリングは「THP」を重視
カウンセリングでは、予防的な開発・成長モデルを適用して、従業員が組織の中でいかに生きていくかを心理的にサポートするよう心がけます。そしてTHP(total health promotion plan)を考えて、「こころ」と「からだ」の両面からアプローチしていきます。
キャリア・カウンセリングとは
キャリアとは、職業上の進路のことです。キャリア・カウンセリングとは、人間形成や自己実現を含めた「キャリア」を手に入れられるよう、職業や進路の選択についてアドバイスをすることです
プロセス
キャリア・カウンセリングは、問題を把握させることから開始し、目標の設定、目標達成のための方策の決定、方策の実行の順で行われ、結果の評価を経て終了します。
面接
キャリア・カウンセリングにおいては、相談者が「自分自身」を理解させることを重視して、面接などが行われます。
検査
客観的に自己を理解させるため、各種の検査も行われます。主なものは、性格を分析させる検査、自己の職業適性を知るための検査(厚生労働省による一般職業適性検査)、職業への興味を知る検査、キャリアの成熟度を測る検査などです。
さまざまなキャリア・カウンセリング
ハローワークなどでの職業相談、企業内の能力開発・人材育成などは、キャリア・カウンセリングそのものです。学校で行う進路相談も